「世界一美しいぼくの村」というお話を読んだことがありますか?
東京書籍4年生の教科書に掲載されています。
この物語を初めて読んだ人は、誰もが衝撃を受けるのではないでしょうか。
今回の若葉の会では、「世界一美しいぼくの村」と、付録資料として掲載されている「世界一美しい村へ帰る」を使って演習を行いました。
また、今回は東京メンバーだけでなく、三重から前田先生も参加していただきました。
「世界一美しいぼくの村」
軸の洞察
今回も、立体図の完成度を高めることで、物語の本質に迫るという目的のもと演習を行うため、軸は統一することにしました。
参加者の多くから、文章を通して戦争の恐ろしさを感じるという意見が出ました。そこで、軸は「戦争は大切なものをうばう」に統一して演習を進めることにしました。
分析・統一
各々が立体図を書き、お互いの読みを共有しました。
戦争が奪った大切なものや、パグマンの村の平和な暮らしを要点として捉えていました。
やはり、最後の一文が最も強い要点だと読んだ人が多く、その文を花丸とし、そこに至るまでのヤモの心情や出来事を関係付けながらまとめていました。
戦争が奪ったものは、パグマンという素敵な村であり、またそこに暮らしていた人々や一人一人の大切な思い、何気ない日常であるという読みがありました。
意味づくりでは、前田先生に助言していただきました。
子供たちが書いた文章のうち、本文にはない自分で意味をつくった文に、下のようにマーカーを引いてあげることで、子供たちは意味づくりの仕方が分かると同時に、自分の読みが価値づけられるとのことでした。
意味づくりの指導に悩んでいた方も多いと思います。私も早速取り入れてみたいと思います。
「世界一美しい村に帰る」は多く時間をかけられませんでしたが、参加者の捉えた軸は、
「人は、戦争に負けないたくましさがある」や「人は、希望をもって生き続けられる」というものがありました。
また、各々の立体図や意味づくりからも、戦争に負けない人間の強さや仲間と協力し合うたくましさが感じられ、2つの教材を扱うことでさらに読みが深まると実感しました。